口臭の原因
口の中の100億個もの細菌が、食べ物のカスを分解し化学物質を作り出す。
口臭の原因は細菌が発生させる揮発性硫黄化合物であり、その 60% が「舌」にある、「舌苔(ぜったい)」より生産されています。その舌苔は主に舌の後方部に多く付着しています。
よって口臭の除去には、原因である舌苔を舌清掃により、除去するのが最も効果的です。また揮発性硫黄化合物が存在する環境 pH はアルカリ性で、酸性下では揮発性硫黄化合物が産生されません。
※揮発性硫黄化合物とは?
- 硫化水素:口腔内に原因がある時に検出される口臭原因物質
- メチルメルカプタン:歯周病を原因とする口臭の場合に検出される口臭原因物質
- ジメチルサルファイド:歯周病がある場合に検出される口臭原因物質
揮発性硫黄化合物は悪臭物質としてだけでなく強力な生体毒性があり、その毒性は青酸ガスより強力です。よってその毒性により歯周組織が破壊され、コラーゲンなどの合成を阻害することが知られています。
口臭の原因特定
原因に応じた適切な治療を見つける精密検査
口臭測定器「ブレキシィ」
わずか20秒という短時間で口臭が測定できる口臭測定器です。
患者さんへの負担も少なく、「口腔内ガス」と「呼気ガス」の双方の臭気を測定できます。
口臭の診断や治療効果について客観的評価を出すことが可能です。
口臭治療のための歯周病治療
プラークを取り除く、原因除去療法に基づき治療します。
主に、プラークコントロール、スケーリング、ルートプレーニングなどです。
口臭の予防
口臭予防は、毎日のブラッシングと、舌磨きがかかせません。
- 舌ブラシ
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舌苔を除去するための専用のブラシを使用することで口臭予防・口腔衛生の向上・味覚の改善が期待されます。
舌清掃の仕方
舌苔は舌の後方が好発部位なので、舌の前方は殆ど清掃する必要ありません。舌ブラシを後方の溝にあて、必ず、後方から前方へ、の一方向のみでかきだします。歯科医院では、舌専用のエンジン用ブラシがありますので、そういったもので、効率的に舌苔を除去できます。舌ブラシで清掃する場合は、この動作を 1 回につき 20 回までとします。
ドライマウスの予防
ドライマウスとは、口の中がカラカラに乾燥するという病気で、原因としては、かむ回数が減ったことや、ストレスの増加などが考えられています。
症状としては、唾液が出にくくなり食べ物が飲み込みにくくなる、ひどい時には口内に痛みがあったり、カンジダ菌という口腔内の常在菌が増え、唇の端に炎症が起きるなど、生活の質の低下を招いてしまいます。
唾液は口腔内を潤すだけでなく、食べ物の消化を良くしたり細菌の増殖を抑えたり、生活習慣病やがんの原因ともいわれる活性酸素の除去や、粘膜や神経細胞の傷の治癒も担ったりしますので、唾液量の低下は侮れません。
しかし、これらの症状は自分で手軽にできる改善方法があります。日常でできることは、まずよくかむ習慣を付けることです。口の周りの筋肉を鍛えて、唾液が出やすいようにします。
歯の診療・定期検診など、ご都合の良い時間をご予約ください。
キャンセルの際は、お早めにお電話にてお知らせください。